クイーン・ファンに捧ぐ

「確かによぉ、お前の書いたクイーン評には俺も同意するよ。

けれどもさぁ、『ボヘミアン・ラプソディ』大ヒットのお陰で、それまでB'z、X・JAPAN、ルナ・シー、ラルク・アン・シェル、GLAYイエモンONE OK ROCKとかのカスを聴いていた連中がクイーンに目覚めて、クイーンを聴いてくれた方が建設的・健康的だとは思わねぇか? 日本社会に貢献してるって思わねぇか?

それに、それらのバンドのカス・ギタリストよりもブライアン(・メイ)の方が遙かに優秀なギタリストなんだし、ブライアンに眼を向けてくれた方が、将来の日本のロックの為だよぉ」

 

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過日、ギターのレッスン後に師匠は私にそう語った。その言葉に頷いたOくん(高校3年生)。それから重々しく頷いた私・・・・・・。

 

「ただなぁ、新しくクイーン・ファンになった人たちって、当然のこと追体験組なんだから、あの悲惨極まりない80年代前半の洋楽シーンを知らないことが難しい訳で。

ともかく、クイーンがクイーンであった時期については、稿を改めて書いた方がいいぞ。

だけど、クイーンの代表曲に”I Was Born to Love You”を挙げる連中が多いのが悲しいがなぁ」

 

師匠はそのようにも語った。

 

ところで、一体どうしたことか、ここ最近の弊ブログへのアクセス数が1日で1,500人を下回る日がないのだ。私への文句のコメントもないが。

あと、クイーンのアルバム・セールスが100万枚を突破し(CD・7割、配信・3割)、ベスト・アルバムを除くオリジナル・アルバムのセールス順位が、1位『オペラ座の夜』、2位『クイーンⅡ』、3位『イニュエンドゥ』、4位『戦慄の王女』。2位と4位は、あり得ないセールスだ。まさか、筆者が、「クイーンは、デビュー・アルバムとセカンド・アルバムでは、ギター・バンドであった」、と書いたからか? んな訳ないと思う。でも、どうして・・・・・・。

 

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いや、『クイーンⅡ』と『戦慄の王女』が売れたことは素直に嬉しい。新しくクイーン・ファンになった人は、ギター・オーケストレイションと呼ばれたブライアン・メイのギターにさぞや驚いたことだろう。これぞ、ブリティッシュ・ロックだ。

 

それで、筆者が何故、『ザ・ゲーム』以降のクイーンを批判しまくったのか、その理由を記す。

 

ロックでもジャズでもクラシックでも、音楽というものは古いものを超克して常に新しいスタイルを形成して発展してきた。言ってしまえば、『新しい音楽を創造する』、ということにつきる。

クイーンもまた然り、だった。ブライアン・メイのギター・オーケストレイションを武器に、それまで無かった新しいロックを呈示してきたのだ。

だが、残念なことに『戦慄の王女』も『クイーンⅡ』も批評家に酷評され、英・米で全く売れなかった。ところが、その2枚が日本で大人気を博したことは、皆さん、ご承知の通り。

けれども、プロである限り、売れなかったらライブも行えないことから、フレディ・マーキュリーが解りやすい「キラー・クイーン」を書き、シングル・ヒットさせ、バンド内の主導権を握った。それがサード・アルバムの『シアー・ハート・アタック』。

 

そして

 

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を制作し、本国やヨーロッパでも大人気バンドになった。

『華麗なるレース』は『オペラ座の夜』の延長線上にある、と言うと聞こえは良いが、二番煎じでしかないことが残念ではあるものの、それでもクラシック音楽やオペラが人気のイギリス人の作品であり、『華麗なるレース』も一大音楽絵巻。ラストの「手をとりあって」は素晴らしい。

この2作品でもクイーンは新しいスタイルのロックを呈示した。

続く

 

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『世界に捧ぐ』ではサウンドのシンプル化を図り、成功を収めた。

ここでもクイーンの新たなスタイルのロックが呈示されている。

 

ただ、『ジャズ』で、バンドの音楽創作は厳しくなり、バンド内の人間関係がフレディ/ジョン、ブライアン/ロジャーに大別され、双方が険悪になり、本来なら大規模な欧州ツアー(日本、含む)を経て、ライブ・アルバム、『ライブ・キラーズ』を出し、クイーンは解散する方針であったともされている。

 

要は、『世界に捧ぐ』までのクイーンは、新しいスタイルのロックを創造して、推し進めてきた、と言うこと。これは見事と言って良い、と思う。

 

最後に記したいことは、映画『ボヘミアン・ラプソディ』でクイーン・ファンになった方々、ベスト・アルバムだけではなく、オリジナル・アルバムを買って(D/Lして)聴いて頂きたい。

そうすることによって、クイーンというバンドの全貌を掴むことが可能になるのだから。

 

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