音感について

いや~、私の職業は自営業で師走は繁忙期なことに加えて、家族サービスもあることから、慌ただしいの一言。家族サービスと言っても子どもたちは社会人になっていることから、神さんへのサービスだが、私の米国・欧州旅行の余波で今年はみっちりサービスを強いられた。

 

さて、私のギターの師匠は、ボランティア(無料)で私の他にもう1人の人物を門下生にした。その人は、高校3年生の男子。

 

彼は、元々から、かなり上手いのだが、エリック・クラプトン(ライブver)、『ゼア・アンド・バック』までのジェフ・ベックジミー・ペイジ(ZEPのライブver)の完コピにおいて、行き詰まったことから入門した次第。

 

師匠は、そんな彼に、何とパット・メセニーverの「オール・ザ・シングス・ユー・アー」と渡辺香津美の「ユニコーン」の練習を命じた。難曲。

 

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その高校3年生は、元々が師匠のジャズ・ギター教室で師匠に習っていた受講生。だから、ジャズ/フュージョンであろうと黙々と練習をした。

私は

(クラプトン、ベック、ペイジと、その2曲、どんな関係が?)、と思ったのだが、私は直ぐに

(あっ!)、と気がついた。

ユニコーン」はDマイナー・ハーモニック・スケールというスケールを用いるが、原曲を知っていれば、練習の当初は、「オール・ザ・シングス・ユー・アー」共々、音感で勝負! と言う曲。

 

その彼、翌週のレッスンでは、アドリブでテーマ部以外は少なからず滅茶苦茶であるものの、天性の「音感」により、形を成して弾きこなしていた。

 

そう、「音感」である。

この音感とは、当然のこと絶対音感ではないし、いわゆる相対音感でもない。

『音に対する鋭敏な感覚(感性)』、とでも言うべき「音感」。

その「音感」を研ぎ澄ませる為に、師匠は、その2曲の練習を命じた訳だ。

 

この『音に対する鋭敏な感覚(感性)』、とでも言うべき「音感」の持ち主として、クラプトン、ベック、ペイジは、とんでもなく物凄い。

 

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ジェフとジミーについて言えば、彼等がいつブルース・ギターを熱心に研究したのか、それぞれの自伝を読んでも判らないのだが、ギター・ソロの教材となったのはブルースとロカビリーだったはずだ。しかし、ロカビリーのギター・ソロは率直に言ってしょーもないのだが、彼等の成長期には他に何もない時代だったのだ。

 

それがエリック、18歳にしてヤード・バーズ参加、20歳にしてブルース・ブレイカーズである。「Clapton is God」の落書きだ。ジェフは割愛。ジミーはスタジオ・ミュージシャンではあったものの、まだ派手なギター・ソロなど要求されない時期だった。それが、ヤード・バーズに参加して、その2年後にレッド・ツェッペリンだ。

 

何故、クラプトン、ベック、ペイジの3人が、ブルースとロカビリー以外に何もない時代に育ち、後世に多大な影響を与えるギタリストになったかと言えば、上記した「音感」がズバ抜けて凄かったからだ。

 

ここで言う「音感」とは、ギターのみならず、全ての楽器を修得する過程において、『持って生まれた才能』とでも言うべきもの。

日本人ロック・ギタリストなら、Charがその持ち主。

 

前の稿で、私は師匠の言葉を借りたりして、ジミー・ペイジのギター・プレイにおいて、一聴して滅茶苦茶弾いているように聞こえるが、実はそうではなく卓越した音感により、瞬時に計算し、楽曲として成立させている旨、記した(ライブverの「幻惑」において)。

その時は上手く書けなかったが、私が記したかったことはそういうこと。

 

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師匠と忘年会と称し飲んだ際に、師匠は

「お前にもアイツ(高校3年生)と同じくらいの天性の『音感』はあると思うよ。もっともアイツは中1の春からギターを習っていたから、あそこまで弾ける訳だが」

と言ってくれたものの、私はやっと「エブリデイ・アイ・ハブ・ザ・ブルース」から「バグス・グルーブ」(←ジャズ・ブルースですよ、念のため)に移行したばかりだ。

ギターってホント、大変。

 

あ、何もない時代って書いたけれど、ジャズ・ギターはあったものの、1959年までに島国である英国でジャズ・ギターはほとんど知られていなかった模様。これは、筆者が先に英国に行った際に確認をとってきた。

多分、ジェフとジミーにジャズ・ギターを教えたのは、スタジオ・ミュージシャンだった、ジョン・マクラフリンだと思う。

ジミー・ペイジのあの縦の速弾きって絶対にジャズ・ギターから来てるって信じる師匠と私。