音の決め手は、スピーカー

私はオーディオが大好きです。大好きな音楽を良い音で聴くと、とても楽しくなります。

 

私は、故あって、高校生の頃から、JBLのLA15A・ウーファー2発(Wウーファーですね)に、オーディオの至宝であるコンプレッション・ドライバーのJBL・375をミッドに、ホーンには2395を、高域にはJBLの075を使用してマルチ・アンプ駆動をすることが夢でありました。

 

理由は、そのスピーカー・システムが最良の音を出すからです。

 

その夢を私は10年以上も前に叶えました。

 

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部屋のなかが汚くて申し訳ありません。

 

JBLの375とはWEの594Aドライバーの永久磁石版として、JBLのバート・ロカンシーを中心として開発されたもので、1953年頃の登場から、未だもって、本家である594Aを除けば(永久磁石のコンプレッション・ドライバーとしては)最強を誇ります。

 

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JBL・375と言えば、その脅威とも言えるアルニコの磁束密度ばかりが強調されがちですが、最も凄いのは振動板が強力なこと。振動板が重いのです。

導入して直ぐに私はマッキントッシュのMC240を375につないでみましたが、375が全く鳴りませんでした。MC275や、MC30、MC60、#2、#9と言った、ドライブ能力がハンパない真空管アンプでないと振動板が動いてくれず、うすらぼやけた音になってしまうことを実感しました。

そんなハイパワー・真空管アンプでないと振動板が動いてくれませんので、トランジスター・アンプの場合には8Ωで270Wは必要です。

事実上引退した、某オーディオ評論家は、375に長年、SANSUIのハイパワー・トランジスター・アンプを使用しており、病気になる前には、マッキントッシュのMC300、次いでMC402を使用していました。但し、375にはトランジスター・アンプは合わないと思います。私もMC7270を375につないでみた経験がありますが、音が乾ききって、ドライ過ぎて、聴けたものではありませんでした。375には、やはり、真空管アンプかな、それもビンテージの真空管アンプかな、と思います。

 

375は振動板がぶ厚いのですが、それが何故良いのか、となりますが、振動板がぶ厚ければ、「音の支点」が大きく定まるのです。「音の支点」に揺らぎが全くない。だからこそ、音がこの上なく明瞭になるのです。

 

WE(ウエスタン・エレクトリック)は、第二次世界対戦終了後に、米国に、「コスト」という概念が定着して以来、消えて行く運命にありました。WEのスピーカーは、コストなど全く関係なしに作られていたからです。

しかし、時はまだ戦前の名残が残っている時代。JBLのバート・ロカンシーたちは、「コストなるものがあるが、そんなもの無視して、良いものを作ろうぜ!」、と意気軒昂だったに相違ありません。

 

だからこそ、WEの594Aの永久磁石のコンプレッション・ドライバー、375を開発し得たのですから。

 

本物とは、「コストを度外視してこそ」生まれるものなのです。車の空冷エンジン時代のポルシェ911を除けば。

 

WEものと同様なコンデンサーを入手して以来、私は、マルチ・アンプ駆動をやめて、375と075の間にそのコンデンサーをかまして、シングル・アンプで鳴らしています。

これを経験したら、マルチ・アンプの場合、ウーファー、ミッド、ハイ、と各ユニットにパワー・アンプの音が入り込み、如何に音が濁らせているかが判った次第です。